以前、百合の花の彫刻をご依頼いただいたオーナーさんからメールが届いた。また別のネックへの彫刻のご依頼で、いわゆる『おかわり』オーダーですな。相棒を慈しんでいただいているようで、とても嬉しい!

今度は、椰子の木をモチーフに入れたいとの事だった。
珍しいね!椰子の木だけで全面なのか??????

という事で、後日電話で尋ねてみた。
『何故?椰子の木なんですか?』

その心は、前回は『明るい昼間』のイメージのオーダーだったので、今回はそれとテイストの異なる『南国の夕べ』の感じにしたいとの事だった。

なるほど!と言ってみたものの、これは難しかった。ハワイのサンセットビーチの風景がすぐ思い出されたけど、それをどういう絵柄にすればいいのか?

アイディアが固まるまでに結構な日数がかかりました。
まずハワイの花の代表として思い浮かぶのがプルメリア。可愛いよね。

もう一つは、自分の好きな『イルカ』をモチーフに入れたらどうなるか?

そんな流れで何度もスケッチし直しては、違うなあ〜と描き直して・・・・。でも、なんとか彫刻も終わりました。

全体的にはプルメリアがメインモチーフだけど、その中に椰子の木、水平線に沈む夕陽、その夕陽をバックに飛び跳ねるイルカを入れてみました。

オーナーさんに返送してみました。
さあ、どうですかね?この難しいお題をいただいたんですが、『南国の夕景』を感じていただけるのかしら?喜んでいただけるのか?
早速、お返事をいただきました。

なるほど、
イルカ🐬、ですね。
眺めてると、なんか、じわじわきますね。

じわじわくる理由のひとつ、
イルカと椰子の木が、海に沈みゆく太陽を見守ってる、ような、、、角度と配置が絶妙なんですね😆。
優しい気持ちになります。

さっそく明日、ピンクゴールド鍍金に持ち込みます。
夕暮れっぽさ、倍増な予感。です。

後日、ピンクゴールドメッキ仕上げ後の写真をいただいた。前回のネックと並べて。そして、感想も。

ちなみに、吹いた感じは、、、こちらは正しいクラシック、
これまでのユリのネックの方が、枯れたジャズ向き、ですね。
彫刻の印象とは逆なイメージなのが面白いなあ、と思いつつ。
どちらも、TPOに合わせて使い続けるつもりです。

なんとか、じわじわと喜んでいただいているようで、ホッとする。
イルカは20年ぶりのモチーフなんだけど、また何か機会があればトライしてみよう。